忍者ブログ

此処は、人の道の迷子になってしまった『月の雫』が蹲っている場所です。 『月の雫』の心の葛藤の物語と詩を、絵と写真を添えて綴っています。

   
カテゴリー「月の雫(絵詩)」の記事一覧







大衆に気付いてるなら 

無数の眼差しを受け止めているなら 
何故その愚かさに気付かない? 

対極にある思想が心優しい振りをして 
振り撒いているモノが唯の偽善だとしても 
種明かしや言い訳なんて必要ない 

思いやりがただの綺麗事だとしても 
明かさなければ善として成り立つ 

負の因子をホースで撒き散らす 
棘だらけの吐物を見境なく投げ付ける 

傷付けることはいとも簡単にできる 
傷付いているを知ることはそんなに難しいこと? 

重心のずれた銃を振り回す 
敵はどこにいる? 

敵は 
何一つ気付いていない未熟な自分 

曇った鏡の向うの自分に怯え 
無意味に毒づく愚かな自分 
敵は要らない… 


(消去…ポチッ) 

消えたのは本当の私? 




201021165245.jpg

TITLE:敵は自分







読んで頂きありがとうございます。
お手数ですが下のバナーをクリックして頂けたら光栄です。
人気ブログランキングへ   にほんブログ村 ポエムブログへ

拍手[0回]

PR

月の満ち欠けは…






月の満ち欠けは私の心にも似て 

とても規則正しく見えて 
そこに生まれ出る音は 
実は激しく気まぐれに零れ響く 

闇に張り詰めた空気を爪弾くように 
語りかけてくるその優しさは 
心地好い静寂を生み出す? 

本当のところは錯覚で 
心の奥に封じ込めたモノに忍び込み 
触れられたくない部分を容赦なく 
その光の手でエグリ出す 

さあ、真っ直ぐに闘いなさい 
この隔離された空間をあげるから 
さあ、向かって来なさい 
さっさと両の足で立ち上がるのです 

恐ろしくきっちりと畳込まれた 
引っ込み思案な自分の人形(ヒトカタ)を 
もう… 
いくつ広げたっけ? 

残り少ないことを願いながら 
また薄白い月の挑発と誘惑を怨みながら 
たぶん私… 
微笑みながら合掌している 




 

9952fcc2cd01cd2354ca682465b8dfae.jpg
TLTLE:雲間の月




読んで頂きありがとうございます。
お手数ですが下のバナーをクリックして頂けたら光栄です。
人気ブログランキングへ  にほんブログ村 ポエムブログへ
 

拍手[0回]

白のチカラ





細胞の外があまりに汚れているから
そこから何かを取り込むのは難しくて…
言葉の消えた口腔の奥から思い出したように
詰めた息が我に返って噴き出す

幾度も浄化する方法を模索する

枯渇する喉が水を欲するように
眠りから覚めた幼い心は闇雲に
『綺麗』という言葉を欲している
『純粋』に浸からずにはいられない

醜い皮に覆われたモノの腐敗した内部で
救いを求める感情が辿り付いたのは
…白
白の力は魔法であり
まるで催眠術のように不安を鎮めた

辛苦の色で塗り潰し
悲哀の色で覆う…
憤怒の色で書き殴り
寂寞の色で暈す…

数多の色は最初弾き合い
観照しながら混ざり合い
やがてひとつの着地点を見出し呼応する

根底は黒ではなかったことに気付く
いつかは染まるであろう黒に
根底は未だ染まっていなかったことに気付く
成長の狭間で抵抗は続いていることに気付く

心が鬱々とした嫌悪に付着され
闇底に引き込まれそうな時でも
根底は未だ黒ではなかったことに気付いたのだ

苦痛を強いることも負荷を掛けることもなく
それが当たり前であるかのように
気がつけば白のフィルターが
全てを浄化している…

汚泥から滲む上澄みの如く
僅かな隙間から蒸留されたエネルギーが
心身を末端まで浄化しながら満ち亘る
もうとっくに黒に染まらなければいけないというのに

白に解毒された睡魔を抱き
秒針の音に増幅されていく温もりに沈む
催眠術師は音をたてぬ様密かに上着を脱ぐと
白の産着に袖を通し傍らに寄り添う

白に浄化され開かれる安穏の明日に
太陽を待つ私がゆっくりと目覚めるまで








fde5c4297545b94b452d7cd8e608e716.jpg
TITLE:白のチカラ







読んで頂きありがとうございます。
お手数ですが下のバナーをクリックして頂けたら光栄です。
   人気ブログランキングへ   にほんブログ村 ポエムブログへ   にほんブログ村 イラストブログへ

拍手[0回]

記憶





ぽつりと細く遠退いて
消えてしまいそうな
オルゴールの音色みたいに
頼りないその呼吸を手繰る

いきなり突き動かされて
張り詰めた旋律を奏で
そしてぷつんと切れて
それは抜け落ちている

ずうーっと探してるのに
新しい靴を履き替えるたびに
踏み締められた時間に潰れて
私の記憶は溝のない靴底の下

今更を抱きしめろと言う
誰かの暖かい声だと言う
僅かな滲みに引き寄せられて
掬うのは灰汁か希望かどちらか

ゆっくり歩けばいいと気休め
強がりと自己暗示の狭間を
悟った振りで彷徨っているだけ
私の記憶はどこにありますか

通りすがりのあなたが
息を詰まらせ涙ながらにくれた
儚いその二文字の眠る地図を
ゆっくり歩いて行くしかなくて…






d5c790bcfbadb4ad89c519f3d856841f.JPG
TITLE:記憶







読んで頂きありがとうございます。
お手数ですが下のバナーをクリックして頂けたら光栄です。
   人気ブログランキングへ   にほんブログ村 ポエムブログへ   にほんブログ村 イラストブログへ

拍手[0回]

雨と現(うつつ)に漂う




雨音に紛れて街を泳ぐ
悲の音が幾スジも頬を滑る
呼吸の芯に忍び込み
不毛の心地に滴り落ちる

過去に囚われたきみの
抵抗が積み重ねた存在の影
繰り返し繰り返し
ゆっくりと浸食されて…

やがてもとの形を失い
地べたのシミに同化して
ストンと眠れる日はまだマシ
力尽きて辿り付く部屋

ただくるくると一つ覚えのrepeat
まるで終わりのない音楽のように
街の物音と雨音に紛れて
緩い攪拌の中で意識は混濁する

雨と現(うつつ)の間を漂いながら
記憶のほつれを丁寧に繕う
雨と現(うつつ)の間を彷徨いながら
記憶の欠片を繋ぎ合わせる

雨上がりの光も虹も
私にはまだ見えない








0ccf228e2219a37a8f795eab9a75f898.jpg
TITLE:雨と現(うつつ)に漂う






読んで頂きありがとうございます。
お手数ですが下のバナーをクリックして頂けたら光栄です。
   人気ブログランキングへ   にほんブログ村 ポエムブログへ   にほんブログ村 イラストブログへ

拍手[1回]

ヨドミカラ ヌケル…



嫌悪と澱みと感染と自浄
偽善と虚偽と侵略と羨望 
    

人が認める人の在り方は其々のはずなのに
私のいる空間(環境)はそれを受け入れてはくれない
私は彼らの言いなりになるしかない
無言の強要を拒むことが出来ない…

人がもたらす空間(環境)と
そこに出来る沈殿物の肌触りは
居心地という其々異質な鎧をつくる

それは同じようでも異質な鎧…
目に見えない束縛の鎧…
鎧を纏えば手に入る筈の居心地は消滅する
矛盾の下敷きになり必死に足掻く

押え付けられたそれは
ビックバンの如く破壊のエネルギーになり
その中心に削ぎ落とされた個として存在するか…

ブラックホールの如く吸収のエネルギーとなり
自らをも収縮し全てを閉ざすのか…
(その先は自暴自棄という消滅)

私は死なない
取り敢えずこの澱みから抜ける…






20087017315convert_20100112114537bm-3.jpg
TITLE:ヨドミカラヌケル
 




読んで頂きありがとうございます。
お手数ですが下のバナーをクリックして頂けたら光栄です。
   人気ブログランキングへ   にほんブログ村 ポエムブログへ   にほんブログ村 イラストブログへ 

拍手[0回]

   
Copyright ©  -- RETREAT~星屑と月の雫 --  All Rights Reserved

Design by CriCri / Material by The Heart of Eternity / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]