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此処は、人の道の迷子になってしまった『月の雫』が蹲っている場所です。 『月の雫』の心の葛藤の物語と詩を、絵と写真を添えて綴っています。

   
自分に執着のない異端な思考
男に生まれたかった。
今でも思う。
男に生まれていたら、人間に執着することができたかもしれない。

思春期の頃から、ずっとそんな思いを抱いている。
そして、そんな詩も書いてみたりした。
高2の頃に、星空を眺めて流れ星に思いを馳せる、一見するとそんなソフトにメルヘンチックに心を表現しているかのような、ちょっとした思春期の甘酸っぱい恋心を表わしているように見える詩だった。

でも、実は自分の抱えている自分自身に対する認識の異変を誰かに気付いてほしいシグナルなんだと、見る人がみれば分かる。あ、この子の中の何かが狂っていると。
根底にあるものは、物心ついた時からずーっと抱いている、自分自身に対する所在無さだ。

詩から読み取れるもの。それは自分の性に対する執着(愛着)のなさだった。
《男に生まれたかった…そうすれば…》と条件付けて、自分自身をなんとか常識的状態にしようと思考転換しようとしているが、『性』ではなくもはや人間に対する執着がない。

歌詞の中では、さり気無く自分の常識的でない思考を暴露していて、それに対して滑稽そうな顔で相手が気付きの反応をしたことになっているが、それは理想であって実際に気付く人はいない。
歌詞の中でさえ、自分から暴露しておきながら異端視されることを懼れ恋愛話で誤魔化そうとしている。

この詩には、もともと脳細胞は感情的思考とは繋がってないから口にする言葉を信じてはダメという、そんな意味合いのくだりがある。自問自答で、異端な思考回路の自分を常識的で寛容な思考回路の別の自分が慰め、無理矢理納得させようとしている。

あの時は言葉遊びのように楽しんでいるつもりだったけれど、本当はそこしか逃げ道がなかったのだと、今、自覚している。
それなりに受け入れて諦めている今の私より、まだまだ往生際の悪いあの時の私の方が、今の私から見たらずっと可哀相だと思うけれど、異端な思考を個性と錯覚していられたから幸せだったのか。

今も、たまたまこれを読んでいる人がいるとしても、私はその人、或いは全ての人のために分かりやすく説明してはいない。なぜなら、私は今、このことを理解できない人、理解しては困る人達にとても近い位置で生活しているからだ。理解されない方が寧ろ生き易いと判断しているからだ。

今の私にはこの異端な感覚から脱却することにメリットはない。理解してもらいたい、異端な自分を克し常識の中で生き易くなりたいと闘いを選択した時、失うものや弊害が大き過ぎるから。
隠れ家として作った場所さえ、戦々恐々いつ何時…の不安はあり、抽象的である。
それでもここは、以前よりも安心していられる私の防空壕である。





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TITLE:滑り込む星空




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