忍者ブログ

此処は、人の道の迷子になってしまった『月の雫』が蹲っている場所です。 『月の雫』の心の葛藤の物語と詩を、絵と写真を添えて綴っています。

   
太陽と月
太陽と月


太陽と月はどちらが正しいの?

太陽は表で月は裏
太陽は陽で月は陰
太陽は明るく逞しい 月は闇に身を潜める
太陽の下、天使が踊る 月の下、魔物が笑う
太陽の恵み 月のまやかし
太陽のような子 月のような子

太陽と月を漠然と比較したならば、世の中に無条件で賞賛され好意的に受け入れられるのは太陽だろう。
ここで、「太陽だって日照りの干ばつをもたらし…」とか、「月だって控え目でミステリアス…」等という、逆説的な批判と同情のフォローは脇へ置いておく。

正しい?と訊くのは何だかおかしいと思うかもしれない。

しかし単純にこのそれぞれの特色を、人に当て嵌めた時、思考を止めて本能的に或いは直感的に、人が好感を持つのは太陽のような人だと思う。
太陽に掛かる形容は何かと正当で、強引ではあるがその結論から答えを導くと、書き出しの問いは太陽が正しいということになる。

しかし雫にとって、上に挙げた太陽から連想するイメージは、どれも眩し過ぎて重い。
何事にも喜怒哀楽がハッキリしていて考え方の単純明快をモットーとする人、ポジティブで明るく朗らかな人、持って生まれた特質(人徳)だけで努力もなく人に受け入れられていることを自覚していない人…etc.、こういう人を見ると、雫は無性に苛立った。
雫はそういう人に同じ空間に居て欲しくないと思い、胸を押さえ付けられるような息苦しさを感じた。
と共に雫自身が同じ空間に居られなくなるほどの、嫌悪感を覚えた。

(のほほんと幸せそうに見える人に対して無性に腹が立って、「お前らみんな死んでしまえ!」という思いに駆られ、突発的に殺人を起こしてしまう、近頃の通り魔と同じ感情かもしれない。)

雫が捻くれているだけなのか、脳神経の繋ぎ目に不具合でもあるのか、生育環境によって形成された性格的欠陥なのか、環境ホルモンとやらの外的影響なのか、それとももともとホルモンなどを調整する機能に問題のある身体的欠陥によるものなのか…。
挙げたそれらに原因はないとは言えないが、問題なのは、太陽と月の二つのタイプを比較した時、雫は月が好きで、太陽になりたいとこれっぽっちも思っていないことだろう。


いやそれ以前にもっと根本的な問題はそれぞれのタイプを独立させるという基本的なところを、世の中が受け入れていないということだろうか。
何故なら世の中は『太陽ありき』から始まっている。
地球そのものが太陽ありきで存在しているから仕方のないことなのかもしれないが…。

しかしながら、月の引力が生命に大きな影響を与えているという事実もある。
月タイプが自分の存在を卑下する理由はないはずである。
もっと堂々と世の中に存在すればいいのだ。
こういう思考回路も、月タイプの雫だから出来ることであり、太陽が人の行動や外面を象徴するなら、月は精神思考の内面の象徴、つまりメンタル面のスペシャリスト言えるのではないだろうか?

月タイプの存在にはすばらしい役目がきちんとある。
こうして考え悩むことが出来るのは、ある意味そういう人にしかできないりっぱな能力ではないか。
例えば楽観的単純思考の人に「悩め」と言ったところで無理だろうし、目の前の悩める人の心は到底見えないだろう。

太陽タイプへのヒガミ根性だと言われるかもしれないけれど、こんな風に正当化しないとしずくは世の中に対応して行くことができない。
そうすることが現実世界で雫が成り立ち、生きていける理由であり方法である。
雫には今はそれしか思いつかないのだ。

雫が世の中で行きやすくなるためには太陽にならなければいけないのだろうか?
太陽になることを目標に日々を生きるべきなのだろうか?
それとも月である自分を受け入れて生きるべきなのだろうか?





a9ba9794de90c150804d628b9c0fc1bb.jpg

















TiTL:太陽の人と月の人





読んで頂きありがとうございます。
お手数ですが下のバナーをクリックして頂けたら光栄です。

   人気ブログランキングへ   ブログランキング・にほんブログ村へ  


 

拍手[0回]

PR
   
Comments
NAME
TITLE
MAIL (非公開)
URL
EMOJI
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
COMMENT
PASS (コメント編集に必須です)
SECRET
管理人のみ閲覧できます
 
Copyright ©  -- RETREAT~星屑と月の雫 --  All Rights Reserved

Design by CriCri / Material by The Heart of Eternity / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]