此処は、人の道の迷子になってしまった『月の雫』が蹲っている場所です。 『月の雫』の心の葛藤の物語と詩を、絵と写真を添えて綴っています。
葬式(4)
葬式(4)
自分が病に苦しんでいた裏で、血縁の親族と再婚相手が、まさか自分の葬式をするしないで揉めているなど、誰が想像するだろうか。
死んだ後、愛しい再婚相手とは引き離され、再婚を反対していた兄弟姉妹の元に自分の遺骨や位牌が引き取られ置かれているなど、考える筈もない。
愛しい人に先立たれたこの再婚相手は、借金をして葬式をするべきだったのだろうか?
この場合、故人の兄弟姉妹は気が済むに違いない。
しかしこの後、借金返済の生活を送る再婚相手の姿を、故人は「そうまでして私の葬式をしてくれてありがとう。」と喜ぶのだろうか?
今回のケースに限らず、厳しい生活環境でお金を工面して葬式を行い、その後借金で更に厳しい生活を強いられる悪循環の中を生きる人たちを私は何人も知っている。
あの世に行くのに必要とされる『戒名』にしても、結局銭金次第。
商売化された死の概念に洗脳されているとしか思えない。
それほどまでに、世間一般の葬式をすることは大切なことで、しないことは非常識なことなのか?
なぜ皆、何の疑問も持たず受け入れているのだろう?
全てが、この世の、肉体を持つ人間が決めたことに過ぎないではないのか?
本人の心の扱いはどこにあるのか?
私の葬式をあげたがために、生活苦に追い込まれる者たちを私は見たくない。
そう思うことはおかしいことだろうか?
が、おそらく私の気持ちこそが理解されないもの、なのかも知れない。
少なからず生きてる間に、自分の死後の後始末への要望だけは、伝えておこうと思う。
TITLE:足掻く…
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