此処は、人の道の迷子になってしまった『月の雫』が蹲っている場所です。 『月の雫』の心の葛藤の物語と詩を、絵と写真を添えて綴っています。
ありがとうが言えない(1)
ありがとうが言えない(1)
人に何かをして貰ってもあまり嬉しくないのは何故なんだろう…
何かをして貰っても心から感謝の気持ちが浮かばないのは何故だろう…
ずーっと前から、人に何かを手助けしてもらう度、
顔は微笑み口ではありがとうと言いながら、
いつも、心の底から感謝できない私がいる。
ありがとうと言うことに抵抗を感じている私がいる。
大体のことは、私が自分から手助けを求めたわけではなく、
相手本位の善意が多いからかもしれない。
子どもの頃から、自分ひとりで物事をもこなす癖がついていて、
キツイと感じながらもそうすることが当たり前の環境で育ち、
どんな場合も自分から他人に助けを求めることは、まずなかった。
どんなに辛くても苦しくても、
「お願いです。助けて下さい。」と人にすがることは、
私の中では屈辱だったように思う。
だから、大抵の場合に於いて助けは無用で、
苦しい状況でも放っておかれた方が、私自身は楽だった。
出来ない時は自分の無能を目の当たりにすることが出来るわけだし。
手助けがされると、自分の不出来を指摘されているようで、
ただ屈辱に突き落とされるのだ。
だから、「ありがとう」と口にすることに対して、
感謝どころか悔しさばかりが膨れ上がった。
こんなに大人になってしまってから、
最近はやっと人の助けを受け容れる事が出来るようになったが、
根本にある気持ちは全くかわっていない。
続く…
TITLE:さりげなく…在る
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