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此処は、人の道の迷子になってしまった『月の雫』が蹲っている場所です。 『月の雫』の心の葛藤の物語と詩を、絵と写真を添えて綴っています。

   
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何の為に…

何の為に…


 

誰に迷惑を掛ける事も無く、 
誰も迷惑を被ることも無く、 
悲しむ人も無く、 
中傷する人も無く、 
私が消滅するという行動がこの世の中の何一つにも作用しないなら、 
きっと躊躇無く「バイバイ、この世」って去っていくだろうなあ 

そんな事を考えていることが、 
最初から『この世で自分が生きる事を否定的な目線で見る』ところからスタートしていることが、 
それが問題なんだとある時雫は気付いた。 

どうせ生きる選択しかないのなら、 
泥だらけのように辛い思いばかりに塗れるより、 
少しでも温かい気持ちで生きていける方がいいのかな 

今更の諦めにも似た気持ちを抱きながらも、既に手遅れという焦燥感を抱きながらも、 
雫は未来の自分の、残りの人生に対する気持ちの持ち方が改善する事を期待して、 
(それはある意味、治療とでも言おうか)ある方法を試してみる事にした。 

その方法とは、自分のこれまで生きてきた軌跡、生い立ちや記憶を書き出すことだった。 
簡単に、原稿用紙にして10枚も書いたら終わるだろうと、明らかに雫は高を括っていた。 
しかしまだ、3分の1も済んだのかどうかわからない状態であった。 

つまりこれって、 
『私ってACみたいだ』と気付いてから、 
ずっと自分が抱いてきたもやもやの雲を晴れさせたいという希望が自分の中にはまだあるから、 
この雲を取り払ってすっきりしてみたいという願望があるんだ 

この『書き出し』なる作業に取り掛かることが出来たのは、 
雫の心の根本に救われたいと言う思いがあったからだろう。 

この方法は、『原則として、基本的には本人が生き易くなりたいと望む事が必要』とあった。 
最初その意味が雫には分らなかった。 
何の考えがあろうがなかろうが、どんな心理状態であろうが、治療ならやって然るべきなのではないのか、 
雫はそう思っていた。 

しかし始めてみてしばらくして雫はその意味がやっと分かった。 
「治療の為だから、あなたの半生、幼少の記憶を書き出しなさい。」と人に言われて始めたところで、 
『人に言われたからやらなければ』というAC特有の義務感と、 
『誰かに治して貰おう』という依存から抜け出すことはできないということだ。 

「治療の為に***をすること。」「***しなさい。」とどうして書いてないのだろう。 
『本人がACに気付き自覚し、受け容れる事が大事』とそこには書いてあったが、その本意は何なのか。 

雫は疑問に思っていた。 
治療法ならば箇条書きに書き連ねてあれば問題はないのではないか。 
普通は治療とはそういうものじゃないだろうかと。 

しかし、書いてみようと思い立ち、実際に取り掛かって雫は気付いた。 
そんな簡単なものじゃないという事。 

封じ込めていたものを引っ張り出すと、 
何かが抵抗するみたいで(虚勢を張って生きてきた子供の自分?)、 
悲しくなるし、泣きたくなるし、悔しくなるし、辛くなるし、苦しくなるし…、 
頭の中も混乱してきて何を書いていたか分からなくなるし、 
読み返すうちに疲れてくるし… 

文章を書くことに抵抗があったり、文章を書くことが出来ない人には 
ACの治療が難しいのではないかと思うがどうなのだろう? 
と言うか、こういう思考回路や、ある意味中途半端にこういう能力があるから、 
そういう人がACになってしまうのだろうか? 

そういう思考回路を持っていない人は、 
悲惨な環境(雫は悲惨な環境とは言えないと思ってるけれど)に生きてもACにならない? 
実際には、なってない人も世の中には沢山いるわけだし。 
自分は望んでもいないのに、器用に大人の理不尽を吸収する能力があって、 
闘いながらも大きくなる事が出来てしまったから、 
ACになってしまったのかもしれないと、ふと雫は思った。 

望んでもいない中途半端な能力…、 
いらないな… 
あの環境の中で散々これに振り回された 
違う場所だったらもう少し、 
「生まれてきてよかった、私を産んでくれてありがとう。」って思えるのかなあ 
これからそうなるのかなあ 

純粋に、「産んでくれてありがとう」と思えるならそう思いたいし、そうなりたいと、 
雫はその感覚を知りたいと望んではいる。 
望めるようになったぶん、雫はまだ大丈夫だ。 


でも、相変わらず、何の為に生まれてきたのかなんてわからない 
生きることは、死ぬ時に、『おぎゃあって生まれて、死ぬまで生きる』という、 
一つの人生という一番大きなイベントを味わう、 
或いは、その事柄を成し遂げたという達成感を味わう為かもしれない 
それくらい、一生を全うするって大変だってことか 

そんなことを雫は思い巡らす。 
少しずつながら前へ進んでいると願いたいものだ。 





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TITLE:戸惑う個性







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