此処は、人の道の迷子になってしまった『月の雫』が蹲っている場所です。 『月の雫』の心の葛藤の物語と詩を、絵と写真を添えて綴っています。
Retreat(隠れ家)
Retreat(隠れ家)
薄暗がりの箱の隅に
秘密の通路をこっそり作って
慣れた足取りで足早に潜り込む
泳いでいた世界というより
泳がされていた世界で
温い酸素がゆっくりと身体中を巡る
逃げ込むのは…
過去の時間に取り込まれたままの意識
手を伸ばす事を忘れてしまった
どちらかと言うと回帰した安堵の境地で
お帰りと迎えてくれる皮肉たち
長く居過ぎたんだと思う
罪状の曖昧な執行猶予に
甘んじてしまうかのように
最早抵抗も闘いも捨てて
惰性に塗れてしまったこの身
居心地に慣れてしまったのかな
あれほど探していたIDも
その作業すら意味をなさない
スターターの乾いた音を鳴らして
覚悟を決めたのは自分自身だというのに
もうずっと遠くの
ただの勘違いくらいにしたくて
ゴールの見えない迷走に息切れしてる
ああ、隠れ家まであと少し…
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