此処は、人の道の迷子になってしまった『月の雫』が蹲っている場所です。 『月の雫』の心の葛藤の物語と詩を、絵と写真を添えて綴っています。
土曜日のバレンタインデー
そこは私のテリトリーにある
チープでありきたりのデパートの一角
限られた場所
明日のために
色鮮やかにディスプレーされた
愛の代名詞たちを見つめる
あなたのことを思いながら選んだ
私の心とあなたの心が
時空を超えて繋がることを
願いながら
明日はバレンタインデー
土曜日の会社の机の引き出しに
私の心をひとりぼっちにしないでね
雪の降る寒い夜
暖房も灯りも消えて
無機質に冷たく冷え切った四角い部屋の
土曜日の会社の机の引き出しに
私の心をひとりぼっちにしないでね
あなたに選んだ私の小さなハート
あなたの傍らで
あなたの部屋まで辿り着きますように
TITLE:2月14日…赤い秘め事
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背徳
彼:今、子供部屋でS君と息子がゲームしてる。
彼女:ママの友人の息子さんね。
彼:そうそう
彼女:うん、高速乗る前にRに来た。チャーハンと餃子。
彼:これ聴いてね。
彼女:うん、店出てから聴くね〜
彼:うん。
彼女:暑くて上着脱いだら、NのピンクTシャツではずかしー(笑)
彼:(笑)
彼女:暑いのに重ね着してるし、食べてるし〜
彼:うん。
彼女:でた???円(笑)
彼:酔った。
彼女:そっか。(チュッ)家だよ
彼:おかえり~!!(チュッ)
彼女:たーだーいーまー(チュッ)ぎゅうううー
彼:ご飯だ。
彼女:高速ではゥーっと再生リスト聞いてきたよ。
彼:うん。
彼女:Facebookのカバーあの写真にしたのね。 今日撮った?
彼:ううん、だいぶ前だよ。ブログかなんかに載せたような。
彼女:そっか。あー思い出した。
彼:かなぁ。
彼女:うん。デストーション買った時。
彼:そうか、さすが私のことは私より詳しい(笑)
彼女:キャははー(笑)
だってこの時わたしがジュニアのこと書いたら
「こっちも」っていってかいたんだ。
今思い出したよ(^^)
彼:そっか~記憶力いいね~若い!
彼女:(笑)最初忘れてたけど
ちょっとのことで次から次へと。うそ。たまたまよう。
彼:スイッチ入ったんだ。
彼女:うん、じわーっとね(^^)
彼:そっか。
彼女:うん。でもまだまだ全快じゃないね。(笑)
彼:そっか~変な歌つくっちゃったね。
彼女:ショックて言うよりやる気ないっていうのが正解(笑)
彼:なんとなくわかるかな。
彼女:うん。あった最初より動き激しくなってきてるし(笑)
彼:うん。いつもいるからね^^
彼女:うん。心強いの(^^)
彼:うん。私もだよ^^
彼女:うん。
彼:うん、またあとで。
私の知らない、彼の世界…
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最初は
大抵こう言う
君が望むなら…
君のためなら…って
時が経つと
いつしか
僕のために…
無償の愛が見返りを求め始める
あなたもやっぱり同じ
暗黙の交換条件が私から言葉を奪う
あなたの言葉の先…
いつもの「愛してる」
愛の重さが
少しずつ減って薄っぺらくなる
軽く吐き出される言葉に
思い遣りが薄っぺらくなる
無償はいつしか有償を求めてるくせに
あなたは(男は)決してそれを言葉にしない
思い過ごしじゃなくて
私の本能が感じてる
あなたの愛が飛んで行かないように
必死にしがみつく
引き千切られそうな心を繋ぐ
今のあなたには
私の心は見えないの?
こんなにも苦しいのに
どうして気づいてくれないの?
君のためなら…なんて
あなたも
やっぱり
うそつき
TITLE:交換条件
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思ったことがスムーズに進まない
やりたいことが阻まれる
あなた、
あの時は心が通じていると思ったのに
今はとても遠く思えて…
私、思ったの
「ちょっとまってて」って置いて行かれる…
時々、
あなたはいなくなる
仕方ないから私は、
鈍感なあなたは、
仕方ないから私は、
「やっと指が動くようになったよ」
私は何もなかったように膝の土を払って、
手は繋げない
『並んで歩ける』ことが今はベストで…
そんな世界を歩くのはツライよ
(写真はありません)
TITLE:パラレル
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引き留めずにいたら
才能のないことばなんてそんなもの
ほんの少し書き留めておけば…
いつだってそんな後悔を繰り返して
何度だって同じことを繰り返して
結局戻って来やしない
とっくに消滅しているに違いない
才能の差って
そういうところ
枯れることなく湧き出す泉
そんなものは持ち合わせていない
一方通行の夜と朝を通り抜けながら
いつ干上がるか怯えている
愉しみや生き甲斐?
そんなものあったっけ?
脅迫じみた惰性に取り憑かれているだけ
長い間…
長い間…
それを私らしさだと洗脳しながら
そこに居心地を作って…
結局…
自分で自分の首を絞めている
緩い絞首刑
(写真はありません)
TITLE:
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仕事の情報かと思うから
忙しさの中で時間を探して
メールに添付されたurlを見る
時々紛れ込んでいる
タイトルも説明もないurl…
重要な情報かと開く
滞りなく静かに時を刻んでいた1日が
不愉快に曇る
あなたの子供の動画など見たくない
あなたの家族の写真など見たくない
私が観てほしくて送る
私の好きな音楽動画さえ
子供のようなつまらない嫉妬で
観ようとしないくせに…
あなたが無頓着に貼り付けるurlが
私を苦しくさせること
あなたはどうして気づかないの?
私の気持ちは一方通行…
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葬送
小さな身体に似つかわしくなく
不自然に痙攣すると
キミの身体は沈黙した
キミの身体に耳を当てた
鼓動が弱々しく遠ざかって行った
剥製のように硬直した
キミの身体は冷たかった
白い毛は
滑らかな手触りで
とても柔らかく艶やかだった
二日後
小さなホールで
キミを花で包み見送った
キミの白く儚い
小さな骨を抱いて
家路を走り出した時…
雨が激しく降り出した
桜を散らす雨
キミの涙雨…
雲間から差し込む明るい光
風に舞い上がる花びら
強い風が
キミを天に連れて行った
キミの居た時間
ボクはゆっくりと思い出しながら
一粒ずつ涙に詰め込んだ
赤い虫
脳が働かない
いや、働かない訳ではない
雑多な日常に呑み込まれているように
時間ばかりが過ぎて
頭がパンクしそうなほど
どうでもいいことばかりが
思考回路を埋め尽くしている
夜中に近づくにつれ
今日もただ過ぎて行くような
無気力感ばかりが私の中で足掻くのだ
キレイゴトばかり並べている
赤い血に囚われた煩わしいあなた
あなたが吐く赤い毒に
弱い虫が集まって傷を舐め合っている
洗脳され中毒化した優しさに漂い
虫たちは赤から逃れられず
終いにはもがく
それは優しさではない
目も赤く潰れたか
反吐が出そう
垂れ流されたままの偽善に
脳が拒否反応を示しているのだ
TITLE:ただ…赤
葬式(4)
自分が病に苦しんでいた裏で、血縁の親族と再婚相手が、まさか自分の葬式をするしないで揉めているなど、誰が想像するだろうか。
死んだ後、愛しい再婚相手とは引き離され、再婚を反対していた兄弟姉妹の元に自分の遺骨や位牌が引き取られ置かれているなど、考える筈もない。
愛しい人に先立たれたこの再婚相手は、借金をして葬式をするべきだったのだろうか?
この場合、故人の兄弟姉妹は気が済むに違いない。
しかしこの後、借金返済の生活を送る再婚相手の姿を、故人は「そうまでして私の葬式をしてくれてありがとう。」と喜ぶのだろうか?
今回のケースに限らず、厳しい生活環境でお金を工面して葬式を行い、その後借金で更に厳しい生活を強いられる悪循環の中を生きる人たちを私は何人も知っている。
あの世に行くのに必要とされる『戒名』にしても、結局銭金次第。
商売化された死の概念に洗脳されているとしか思えない。
それほどまでに、世間一般の葬式をすることは大切なことで、しないことは非常識なことなのか?
なぜ皆、何の疑問も持たず受け入れているのだろう?
全てが、この世の、肉体を持つ人間が決めたことに過ぎないではないのか?
本人の心の扱いはどこにあるのか?
私の葬式をあげたがために、生活苦に追い込まれる者たちを私は見たくない。
そう思うことはおかしいことだろうか?
が、おそらく私の気持ちこそが理解されないもの、なのかも知れない。
少なからず生きてる間に、自分の死後の後始末への要望だけは、伝えておこうと思う。
TITLE:足掻く…
葬式(3)
何もかもが容易にできるほど金銭的な余裕があるなら、送る者たち(遺族とは限らない)は気の済むようにすればいいだろう。
しかし、そうなるとそこには、送られる私の意思など何も存在しない。
そこにあるものは、故人のためという恩着せがましい大義と、送る者の自己満足ということになる。
が、『世の中』の普通をすることが一番面倒臭くないのかもしれない。
一昨日、この話の中心人物は、医者の宣告通りこの世を去った。
実の兄弟姉妹によって葬式も世間並みに行われた。
故人が生前に生活を共にしていた最愛の人は、愛しい人と引き離された。
再婚した時から入院中も、まともに顔を出さなかった兄弟姉妹にだ。
「葬式も出さないあなたに、遺骨は渡せない。」
それが理由だった。
生前愛し合って喜びに満ちた日々を送っていた二人は、葬式というセレモニーが原因で引き離された。
故人はどうあることを望んでいたのだろう?
続く…
TITLE:ふたり
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葬式(2)
私は世間一般のセレモニー化した葬式をしたいとは思わないし、そのようなもので送って欲しいとも思わない。
死んだら、私の死体の処理は必要とは思うが、それは本当に物質として、法に触れない必要最低限のことをしてくれるだけでいい。
葬式をポケットマネーで取り行えるほど、私も私の親族も裕福ではない。
おそらく世間一般の葬式をするには借金をしなければいけないだろう。
それを本人が望んでいるならまだしも、
全く望みもしないのにする必要がどこにあるのだろう?
借金をしてまでも私の葬式を出すことで、残された者が笑顔で幸せに暮らせると言うなら黙って従おう。
(死んでしまったら抵抗できないが。)
しかしそうでないなら、借金の返済に苦しむ姿など見たい筈がないに決まっている。
望まない、私の葬式の費用に出すお金があるなら、そのお金は残ったものが笑顔で希望を確信できる未来に充ててくれるのがいい。
そして生前の私の証をそこに添わせてくれるだけでいいのだ。
続く…
TITLE:生の色
私の生活環境の中に、今当に、死と直面している人がいる。
私とは全く関係のない人ではあるが、私の知人の知人であることから、何かと情報が耳に入る。
昨年、余命を宣告され、その期限が今日明日に迫っている。
ところが、ある現実的な問題が持ち上がった。
その人の再婚した配偶者が、葬式をしないと言い出した。
少し複雑な関係で、ネックとなる理由は諸々あるが、一番の理由は、お金が無いということらしい。
知人は激怒した。
「どんな理由であれ、お葬式をあげないなんて考えられない。」
死期を待つその人の兄弟姉妹も激怒した。
自分たちが引き取って葬式をあげるから、今後一切関わらないでくれ、と。
一般にはそうなりうる話だろう。
人として正常に人と関わり生きて来た人は、葬式というセレモニーで送られることも送ることも、疑問の余地を持たないほど自然で当然のことなのだろう。
でも私にとって葬式は、疑問しか浮かばないセレモニーである。
続く…
TITLE:尊厳を映す
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雨が降る
時々心に焦げ痕ができる
雨が強く降る
ぽろぽろと炭になったところを
削ぎ落とす
修復できるかな
気弱になった部分に
闇色が沁みて…
朧に浮かぶ傷を擦り
音を立てて降りだす
指をきつく絡めて願う
この髪の先まで
どうか全部洗い流して下さいと
未練に姿を変えた燃えカスが
心のずっと奥のところから
小さく震える音になる
明日はきっと
いつもみたいに元気になってる
何もなかったように元気になってる
根拠のない呟きで
ふらつきながら旋律を引く
やがて雨垂れが
たどたどしく未来を歌い出すのを
あたしは息を殺してじっと待っている
TITLE:雨が降る
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形のない試練
それは試練でしょうか
精神と身体の狭間で神様に翻弄される
私という器にふたつを押し込めて
最後はあなたに捧げましょう
10年後20年後の予知詩のような
心のツブヤキがざわざわと肌を撫でる
この意味があなたに伝わるかは分からないけど
今、私のことを一番知っているのは
親でも兄弟でもなくあなたです
それと同じ位に
生身の私を知って貰うことができない矛盾
何か意味はあるのだろうかと思いながら
先の分からない未来を見てます
辿り着くかどうかも
あるのかどうかも分からない未来
あなたと結ばれることを
望んではいけない未来…
TITLE:凍えそうな夜